デバッグ(not in silico)
油断した。


窓を開けていたら、”例のあの虫”に侵入を許したのだ。そう、名前を書くのすらはばかられる、黒い体の”例のあの虫”に。

おそらく発生元は、隣のS茂君の部屋だろう。

暑かったので、窓を開けていたのだが、網戸を閉め忘れていたのが災いした。

僕が気づいた時には、既に”例のあの虫”は窓枠付近にいて、硬直する僕をよそ目に、すんなりと部屋への侵入を成功させたのだ。


知らない人に説明しておくと、実は僕は”例のあの虫”をほとんど見た事がない。現在住んでいる横浜に来る前は、仙台と札幌で暮らしていたのだが、北の方の街では”例のあの虫”を見かける事があまりないからだ。

なので、”例のあの虫”に対する免疫というものがまるで無く、いざ見かけても、どうしていいか分からなくなってしまう。

白状すると、見なかった事にして、無視しようかと思った。

いや、実際にそうした。


しかし、無視しようにも、頭は奴の事でいっぱいである。見なかったことになんて出来るはずがない。

思い出したくもないような想像が頭を駆け巡る。


殺るしかない。


適当な武器はないかと周りを見渡すと、気まぐれで買った「東洋経済」が目に入った。ちょうどいい感じだ。

武器を見つけてほくそ笑む僕の後ろで、物音がした。

奴だ。

ちょうど壁の狙いやすい位置で止まっている。

狙いを定めて「東洋経済」を振り下ろしたが、すんでのところでよけられた。

話に聞いた通り、動きが素早い。しかも、動くたびにカサカサという耳障りな音がする。

何度も「東洋経済」を振り下ろすが、狭いところを動き回るので、なかなか当たらない。


作戦を変え、まず広いところへおびき出す事にする。

奴から少し離れたところをたたいて、徐々に誘導する。

そして、やっと机の下に奴が出てきた。

大振りせず、コンパクトな一撃を奴に叩き込む。

ヒット。奴の動きが鈍くなる。

続いてもう一撃。奴の動きが完全に止まる。

もう遠慮はいらない。

渾身の力を込めて、二度三度と奴に「東洋経済」を叩き込む。

体が変形し、絶命する”例のあの虫”。


勝った・・・。

気づくと肩で息をしていた。


これでもかというほどのティッシュで奴の体をつかみ、トイレへ流した。

ゴミ箱に捨てる気にはならなかった。奴の死骸と一緒に寝たくはない。




一時はどうなる事かと思ったが、なんとか無事に退治できて、ホッとした。

そして、祝杯をあげながらこのブログを書いているのである。ヤレヤレ。

なんとか、安心して眠れそうだ。
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by fkmn | 2006-06-06 23:56 | 日記
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とあるWebアプリケーションエンジニアの日記
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