【感想】人体 失敗の進化史
a0057891_23262100.jpgAmazon.co.jp: 人体 失敗の進化史: 本: 遠藤 秀紀

 日本進化学会大会開催中だから、というわけではないが(そもそも僕は会員ですらない)、進化を取り扱った本の紹介。20世紀中に最も進歩した学問分野として、「進化学」が挙げられる事があるが、それだけ進化というものは多くの研究者を魅了してきた分野なのである。

 本書において、著者の遠藤 秀紀さんは、解剖学の観点から進化についてアプローチしている。そして、ナメクジウオからホモ・サピエンスまでのからだの変化の歴史を眺めて、ホモ・サピエンスの設計図を”ぼろぼろ”と評する。いきあたりばったりにデザインの変更を繰り返してきた結果が、現在の我々ホモ・サピエンスだというのだ。その語り口は非常に丁寧で、普段”進化”というものをあまり考えない人にもわかりやすい。

 ただ率直に言って、僕個人としては、若干不満が残る部分があった。何が不満かというと、序章と終章に比べて、本文である1〜4章があまりにもおとなしすぎる点だ。序章を読んだ際には、著者の溢れ出る情熱と切れ味鋭い文体にとても期待させられたが、それが本文である第一章に入るとなりを潜めてしまった。多くの人に分かりやすく、という事を意識した結果なのだろうか?


 ちなみに、生物学における進化は決して進歩を意味しないという事を、一言付け加えておきたい。進化が進歩を意味するとしたら、魚から進化した人類は、海中で生活できないとおかしい事になる。進化というのは変化と適応の蓄積だ、という事を頭に入れて本書を読めば、より理解が深まるだろうと思う。
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by fkmn | 2006-08-30 23:23 | 日記
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