【感想】ローマ人の物語 賢帝の世紀
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 塩野七生のライフワーク「ローマ人の物語」。この巻で語られているのは、トライアヌス、ハドリアヌス、アントニヌス・ピウスの3人の皇帝の治世である。同時代人には「黄金の世紀」と呼ばれ、後世からも「五賢帝時代」と評されるこの時代は、間違いなくローマ絶頂の時代だったのだろう。

 この巻に登場する3人の皇帝は、それぞれが「賢皇」と評されるのだけれども、3人ともが全くタイプの違う人間であるのが面白い。ダキア戦役に勝利して、ローマ帝国の領土をローマ史上最大にまで拡張したトライアヌス。ローマ帝国各地を自分の足で回り、システムの再構築に腐心したハドリアヌス。新しい事は何もしなかった(つまり、うまく回っているシステムに余計な手心を加えるような事はしなかった)アントニヌス。特に、トライアヌスからハドリアヌスへの流れは、カエサルからアウグストゥス、ティベリウスへの流れを彷彿とさせて、面白い。

 巻の最初のほうで、著者は
では賢帝とは何であったのか、どのような理由でローマ人は賢帝と賞賛したのか
として話を始めている。そして、この問いに対してマキアヴェッリを引き合いに出して、以下のように述べている。
政治評論家マキアヴェッリによれば、リーダーには次の三条件が不可欠となる。「力量」、「幸運」、「時代への適合性」である。力量があり運に恵まれていても、その人が生きる時代の要請に応えうる才能を欠いていたのでは、良きリーダーではないというのが、マキアヴェッリの考えであった。
これ以上腑に落ちる解説は無いのではないかと思う。思わず、マキアヴェリの「君主論」を読みたくなってしまった。


 余談になるが、著者の”女性に対する厳しさ”は、この巻でも相変わらず健在だ。特に、ハドリアヌスに寵愛されたアンティノーという美少年の彫像を見ての、以下の感想には思わず笑ってしまった。
アンティノーの彫像を見ていて感ずるのは、ゼロとしてもよいほどの知性の欠如である。(中略)瑞々しい若さの美少女が、少年に形を変えただけのようにも見える。
これじゃ、全ての少女には知性が無いって言ってるようなもんじゃないですか(笑)。
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by fkmn | 2006-09-16 23:50 | 日記
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