【感想】ローマ人の物語 最後の努力
最後の努力 (ローマ人の物語 13)
Amazon.co.jp: 最後の努力 (ローマ人の物語 13): 本: 塩野 七生

 この巻で述べられるのは、ディオクレティアヌス帝とコンスタンティヌス帝の治世。「3世紀の危機」をなんとか乗り越えた後に待っているのが、国内の主導権争いという、ある意味ベタな展開。そして、国を存続させる為の施策(元首政から絶対君主制への移行、分割統治、キリスト教の公認)が、ローマからローマらしさを奪い、ローマの滅亡へと向かう。ローマの向かう先を知っている人間からすると、なんとももどかしい展開が続く。

 この巻で個人的に一番印象的だったのが、コンスタンティヌス帝の凱旋門の浮彫。筆者は、これまでの時代のものと比べて「稚拙」と評しているが、実際に本書の画像を観ると、これが本当に「稚拙」としか言いようがないのに笑ってしまう。文明の退化というものをあらためて実感させられる画像だと思う。もっとも、ローマ崩壊後に暗黒時代を迎えるヨーロッパにとっては、これぐらいの退化は生易しいものなのかもしれないが。

 そして、本書の中にでてくる一文。
これほどまでして、ローマ帝国は生き延びねばならなかったのであろうか
これには激しく同意しつつ、我が身を省みらずにはいられない。日本はどうなのよ、と。2000年後に(既に滅びた)日本を研究する人がいるとして、その人物は同じ感想を日本に対して抱くのではないだろうか。そう考えると、なんとなく当時のローマ人の心情も分かってくるような気がする。
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by fkmn | 2007-11-03 12:10 | 読書記録
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