カテゴリ:読書記録( 67 )
【感想】Scheme修行
タイトルから分かるとおり、「Scheme手習い」の続編。継続と代入 (let とか set) が今回の主なテーマ。「Scheme手習い」と比べると、全体的に進行がゆっくりなのは気のせいか。

継続の使用例は色々と出てくるんだけど、結局、この本に出てくる例だけだと "北極" と "方位磁針" のメタファ以上の理解は難しいかもしれない。call/cc も出てこないし。継続を自信を持って使えるようになるまでの道のりは遠い。

Daniel P. Friedman and Matthias Felleisen
オーム社
発売日:2011-06-15


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by fkmn | 2011-06-26 23:07 | 読書記録
【感想】「教える技術」の鍛え方
最近、新卒社員のメンターを任されることが多くなってきたので、読んでみた。

元ネタになっているのは著者の教師としての経験で、メンタリングに活かしていくには、自分の中で一手間加えないといけないような内容。
別に悪い本ではないが、自分の今のニーズとは少しずれていたかな。

以下、読書メモ。

1 少数の人を教えるときの心構え
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

1.1 学ぶ側に過大な期待をしないこと
===================================

1.2 教える側は絶対になめられてはいけない存在である
===================================================
- 最初にレベルの違いを分からせる
- 面倒見の良さを示す
- 初めのうちにしっかり叱る
- 自分が間違ったときは素直に認める

1.3 モティベーションを持たせる
===============================
- 「伸び」を実感させる
+ 「伸び」を実感できる機会を作る
+ 学ぶ前の記録を残しておく
+ 具体的にほめる

- プライドを傷つけずに叱る
+ 潜在能力を否定しない
+ 具体的な事柄について叱る
+ 感情的に叱らない
+ 他人と比べて叱らない
+ 逃げ道を用意してやる
+ 自分で考えるように突き放す

1.4 相手のタイプに応じた説明をする
===================================
- 理屈人間
- 実践人間

1.5 相手が興味を覚えてくれるようなおもしろさは必要
===================================================
- 得になることを強調する
- できないと大変になることを強調する
- 裏技であることを強調する
- 目からうろこ体験をさせて驚かせる
- 自分の個人的な体験を交える

1.6 わかりやすい説明をこころがける
===================================
- 全てを一度に教えようとしない
- できるだけ単純化して教える
- 抽象と具体を使い分ける
- 必要不可欠な「なぜ」を説明する

1.7 相手の学ぶ気持ちを高める
=============================
- 自分で発見するように導く
- 実践させながらわからせる


2 多数の人を教えるときの心構え
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

2.1 クラスをコントロールする
=============================
- 私語は許さない
- 線引きを決める

2.2 みんなに好かれようとしない
===============================

2.3 照準とするレベルを決める (他を切り捨てることも厭わない)
============================================================

2.4 学ぶ側に熱く訴えかける
===========================



「教える技術」の鍛え方―人も自分も成長できる
(Amazon) (楽天ブックス)
樋口 裕一
筑摩書房
発売日:2009-04


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by fkmn | 2011-02-24 23:55 | 読書記録
【感想】Scheme手習い
再帰から lambda、Yコンビネータ、そしてインタプリタの実装まで一気にかけ抜ける入門書。SICP をもう少し軽くしたような雰囲気とも言えると思う。読者へのガイドラインにあるとおり、2回以下では消化しきれない内容。

ページが左右に分かれていて、対話形式で話が進んでいくのもユニークなところ。


Daniel P. Friedman,Matthias Felleisen
オーム社
発売日:2010-10-22


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by fkmn | 2011-02-20 16:03 | 読書記録
【感想】ピープルウェア
ソフトウェア開発の社会学的な側面に注目した本。
チーム構築についての部分が、ちょうど今の自分の身の丈にあっていて楽しく読むことができた。

オフィス環境の整備についての話も賛成できるんだけど、もう少し偉くならないと、
もしくは環境整備系の部署に行かないとなかなか実現できないよなぁ、と。
個人的にできそうなことは、そういう人たちに継続的に呼びかけていくぐらいか。


以下、読書メモ。

1 パーキンソンの法則 p29
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
"与えられた仕事をするのに、時間はいくらあっても余ることはない"

"パーキンソンの法則は、実際の作業者には当てはまらない" p30

絶望的に厳しい見積もりは、プログラマのやる気を削いでしまう p33

1.1 目標値設定者による生産性の違い
===================================
一番高い生産性を示すのは、目標なしの場合 (表5.3) p34

2 これこそ管理だ p41
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
関係者の役割は、人を働かせることではなく、人を働く気にさせることである。


3 プログラマの個人差 p56
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
誰とチームを組んでいるか、が意外な要因
同一企業の二人にはバラツキはない
=> 企業間でバラツキがある


4 ホーソン効果 p156
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
人は新しいことをやろうとした時、よりよくやろうとする。

5 結束チームの概念 p161
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
個人の力を足したものよりも大きな力を発揮できるのが結束したチーム
結束したチームのは目標がある
会社の目標を末端の人間にそのまま情熱を持って受け入れさせることはできない

チーム編成の目的は、目標の達成ではなく、目標に向かって一体になることである。

6 チーム殺し 7つの秘訣 p172
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
- 事故防衛的な管理
- 官僚主義
- 作業場所の分散
- 時間の分断
- 品質低減製品
- サバを読んだ納期
- チーム解体の方針

7 続、チーム殺し p228
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
- 動機づけのためのアクセサリー
- 残業の予期しない副作用


8 スパゲティディナーの効果 p183
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
チームに小さな機会を与えることで、チームが結束し、チーム全体が成功するくせをつける

9 小さな混乱の建設的な再導入 p206
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ピープルウエア 第2版 - ヤル気こそプロジェクト成功の鍵
(Amazon) (楽天ブックス)
トム・デマルコ,ティモシー・リスター
日経BP社
発売日:2001-11-26


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by fkmn | 2011-02-05 10:46 | 読書記録
【感想】プログラマが知るべき97のこと
多数の著者によるエッセイ集。ソフトウェア開発におけるプラクティスから顧客との折衝まで、扱っているテーマは幅広い。

どこから読んでも良い構成にはなっているが、最初に読むときはカテゴリ別目次の順に読むのがいいと思う。というか、もともとの並び順がちょっとバラバラすぎる気が・・・。

個人的なベストは「64 プロのプログラマとは?」。このエッセイに書かれているような心構えを持つことが出来れば、他のエッセイで書かれているようなことは自然と身についてくると思う。ちなみに、ほぼ同内容の「91 良いプログラマになるには」というエッセイもあり。

「56 未来へのメッセージ」は、読後感の良いエッセイだった。自分も、後輩にこんな感じで話してあげたいと思わされる。

「8 ボーイスカウト・ルール」は単純だけどすごく良いルール。


以下、読書メモ。

8. ボーイスカウトルール
モジュールをチェックインする際には、必ずチェックアウト時よりも美しくする。

64. プロのプログラマとは
プロフェッショナルなプログラマの最大の特徴は「自分が責任を取る」という態度、責任感。
- キャリアに責任をもつというのは、
自分の力で自分の価値を高め、成長していくということ
- プロのプログラマは、自分の書いたコードに責任をもつ
- プロのプログラマはチームプレイヤー。
一人一人が自分の仕事だけでなく、チーム全体のアウトプットに責任をもつ
- プロのプログラマは、
バグリストが一定以上の規模にならないよう、常に注意を怠らない
- プロのプログラマは、絶対に、間に合わせのいい加減な仕事はしない




プログラマが知るべき97のこと
(Amazon) (楽天ブックス)
オライリージャパン
発売日:2010-12-18


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by fkmn | 2011-01-30 16:46 | 読書記録
【感想】ザ・ゴール
話の舞台は製造業なんだけど、他の分野でも十分通じる内容の本。

組織が大きくなってくると、「この部分は他の部署への依頼が必要で〜」みたいな感じで、知らず知らずのうちに "依存的事象" が発生して、それがボトルネックになってしまうんだけど、中にいるとそれに気づかず、いつの間にか組織のスピードが遅くなってしまう。なんてことはどこでも起きることだと思う。

システム開発では、PERT図なんかはよく意識するけど、それをもう少し広い範囲で考えて、組織のスループットを挙げないといかんよなぁ、ということをあらためて考えた。


以下、読書メモ。

* 金を儲ける事を示す3つの指標
1. 純利益
2. 投資収益率
3. キャッシュフロー

* 3つの指標
お金を儲けるという目標を完璧な形で表すことができ、
なおかつ工場を動かすための作業ルールの設定を可能にする指標

1. スループット
販売を通じてお金を作り出す割合
2. 在庫
販売しようとするものを購入するために投資した全てのお金
3. 作業経費
在庫をスループットに変えるために費やすお金

* 「依存的事象」と「統計的変動」

* 継続的改善プロセス
ステップ1. 制約条件を「見つける」。
ステップ2. 制約条件をどう「活用する」か決める。
ステップ3. 他の全てを [ステップ2] の決定に「従わせる」。
ステップ4. 制約条件の能力を高める。
ステップ5. 「警告!!」 ここまでのステップでボトルネックが解消したら、[ステップ1] にもどる。
ただし、「惰性」を原因とする制約条件を発生させてはならない。



ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か
(Amazon)(楽天ブックス)
エリヤフ・ゴールドラット
ダイヤモンド社
発売日:2001-05-18


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by fkmn | 2010-12-26 23:36 | 読書記録
【感想】パーフェクトPHP
PHP中級者向けといった感じの本。非常に良書だと思う。
これは良い、これはダメ (危険) ということがはっきりと書いてあり、なんとなく PHP のコードを書いているような人にはとても良い指針になるはず。

目次は以下のとおりで、内容の構成も非常に良い。

Part1: PHP - overview
Part2: PHP の言語仕様
Part3: 実践Webアプリケーション
Part4: セキュリティ
Part5: テクニカルなPHPの活用
Part6: PHPレシピ

Part1, 2 が、PHP の言語仕様。ここもサラッと流す感じではなく、要所ごとの説明がきちんとしていて、PHPに触り始めて1年経ってない自分としては、初めて知る機能が色々とあった (例えば、foreach で参照を使う方法とか)。

Part3 はPHPでの Web アプリケーション開発のケーススタディ。ここに、フレームワークを自分で実装してみる章があるんだけど、「PHP、もきちんと使えば意外と良い言語なんじゃね?」と思わせてくれる箇所が随所に見られて面白かった。この Part が本書の一番の肝だと個人的に思う。

そして、Part4 でセキュリティ。セキュリティにも手を抜かず、きちんとページを割いているのが他のPHP本とは一線を画する本だと思う。特に、PHP独特の仕様によって発生するような脆弱性については、一回確認しておくべき。

最後に、Part5 と 6 が、もう少し深入りした PHP の使い方について。まぁ、この辺は定番といったところ。


PHP の本は、いままであまり人にすすめられる本が見つからなかったんだけど、この本は自信をもって勧められる出来。この本に刺激されて、同じようなクオリティのPHP本がどんどん出てくると嬉しいんだけど。


最後に、内容の本質に関係するところではないけど、typo が多いのが少し気になった。
公式サポートページのようなものが見つからなく、どこに報告していいのかわからなかったので、ここに書いてみるテスト。
- p.109 4.2.3 関数の呼び出し
NG: 関数のは
OK: 関数は

NG: 変数=演算子を用いてに代入したり
OK: 変数=演算子を用いて代入したり

- p.178 最後
「を前提として」で終わってしまって、続きの文章がない

- p.180 6.2.5
NG: bbs.php といファイル名で
OK: bbs.php というファイル名で

- p.201 Application
NG: アプリゲーション
OK: アプリケーション

- p.267 COLUMN
NG: 設定するして
OK: 設定して

- p.301 リスト 8.25
NG: $base_urlp
OK: $base_url

- p.311 リスト 8.31
# 「存在すれば true」と本文にあるが、
# このコードでは「存在しないと true」になってしまう
if ($row['count'] === '0') {
return true;
}

- p.312 リスト 8.32
NG: AccountController
OK: StatusController

- p.373
NG: RFC に準拠しないも存在している
OK: RFC に準拠しないものも存在している


パーフェクトPHP (PERFECT SERIES 3)
(Amazon) (楽天ブックス)
小川 雄大,柄沢 聡太郎,橋口 誠
技術評論社
発売日:2010-11-12


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by fkmn | 2010-12-25 23:55 | 読書記録
【感想】PHP: The Good Parts
ちょっと期待はずれの一冊。「JavaScript: The Good Parts」のようなものを期待していたんだけれども、入門的な記述に結構なページを割いていたり、脆弱性のあるコード ($PHP_SELF を使うなど) が例としてのってたりで、あまりおすすめできない出来だった。


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Peter B. MacIntyre 長尾 高弘
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by fkmn | 2010-12-19 23:52 | 読書記録
【感想】言語設計者たちが考えること
それぞれの言語について、文法に一通り慣れたぐらいの段階で読むと面白いし、その後の学習にも役立つ本だと思う。逆に、その言語について知っている事が無いと、その言語の章を読んでもあまり学ぶ事は無いだろう。僕に取っては、APL とか ML とかの章がそうだった。

通して読んで印象的だったのは、アインシュタインの「できる限りシンプルに、しかしシンプルにしすぎないように」という言葉が複数の人の口から出てきた事。やはり、シンプルさというのは、分野に限らず重要なことらしい。

それから Eiffel 作者の Bertrand の言葉をちょっと長いけど引用
プログラミングで問題なのは、科学と工学を組み合わせる事です。
(中略)
科学の場合は核心に迫る少数の概念が必要ですが、工学の場合は大量の細事、そのほとんどはあまり複雑ではないもののとにかく数が多いので、この大量にある細事に注意しないといけません。決定的な違いとは、片方が少数精鋭で、もう片方には大して難しくないものが大量に存在する事です。プログラミングには面白い事に、両方とも必要になります。
(p.459)

いままでの自分自身を振り返って考えると、プログラミングの科学的側面に興味が偏りすぎていたかもしれないと、ちと反省。


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というわけで、めちゃくちゃ久しぶりのブログ更新でした。これからは、もう少し頻度をあげて更新するつもりですよ。
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by fkmn | 2010-11-14 23:09 | 読書記録
【感想】フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
 料金を取らない事で大金を稼いでいる人がいる、ということは別に今にはじまった事ではない (民放テレビ/ラジオ局が良い例)。そんな手法がまた話題になっているのは、デジタル化の進展とネットワークの普及に伴って世の中のルールが変わりつつあり、その手法を適用できる範囲が広がっているからだ。

 そんな話を、実例を豊富に交えて論じているのがこの本。特に Yahoo と Google のメール対決の話なんかは面白かった。Yahoo がいまだにウェブメールで首位にいるのは、きちんとした戦略があったんですな。


フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

4140814047
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by fkmn | 2010-05-16 23:38 | 読書記録


とあるWebアプリケーションエンジニアの日記
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