カテゴリ:読書記録( 67 )
【感想】ビューティフルコード
ビューティフルコード
Amazon.co.jp: ビューティフルコード: Brian Kernighan, Jon Bentley, まつもとゆきひろ, Andy Oram, Greg Wilson, 久野 禎子, 久野 靖: 本

 分厚い本なんだけど、ゴールデンウィークを利用して一気に読んだ(結構前の話だなぁw)。

 縦軸は、純粋なコードの話からアーキテクチャの話まで、横軸は、C言語を始めとして、Perl、VB、Haskell等々と、非常に話題の幅が広い本だった。

 読む前は、まつもとさんや BioPerl の章を楽しみにしていたんだけど、実際に読んでみて印象に残ったのは、C言語をメインで扱った章だった。特に、一番最初の「1章 世紀表現マッチャ」のコードは、まさにビューティフルだと思う。他にも、純粋にコードの話ではないけど、30章のホーキング博士のための入力インタフェースや31章の Emacspeak の話なんかも、いろいろと考えさせられる物があった。

 とまぁ、そんなこんなで、やっぱりC言語カッコいいな、と思い始めて、最近 C言語を勉強し始めた。最初は、弾さんが "高速道路" と評したUnix/Linuxプログラミング理論と実践」を買ってみたんだけど、ところどころコードの意味が分からなかったりするので、やっぱり基本の K&R からやっていくことに。

 ビューティフルなコードへの道は遠い。
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by fkmn | 2008-06-04 23:55 | 読書記録
【感想】デザイン思考の道具箱—イノベーションを生む会社のつくり方
デザイン思考の道具箱―イノベーションを生む会社のつくり方
Amazon.co.jp: デザイン思考の道具箱—イノベーションを生む会社のつくり方: 奥出 直人: 本

 イノベーションを継続するための方法論が詰め込まれた本。具体的な名前は明かされていないが、本書の執筆に当たって、この本で述べられている方法を試みた企業もあるらしい。

 以下、個人的に気になった部分のメモ書き。
  • 「デザイン思考」とは顧客主体のイノベーションである
  • 2種類のイノベーション
    • 古いイノベーション論(マクロレベル): 「イノベーションのジレンマ」で述べられているもの
    • 新しいイノベーション論(ミクロレベル):顧客重視、研究と開発とニーズの結びつけ、イノベーションを継続的に行うための方法論、等
  • タンジブルとインタンジブル
    • タンジブル:触れる事が出来るもの
    • インタンジブル:触れる事が出来ないもの
    • インタンジブルなもののマーケティングは難しい。インタンジブルなものをタンジブルなもので表現する。
  • プロトタイプ思考、プロトタイプ重視
    作る事で考える(build to think)
  • フィールドワークの重要性
    何が問題なのかはアンケートをとっても分からない(人間は、日々のややこしい作業を無意識に行っているので)
    # Henry Fordの言葉「もし私がカスタマーに何が欲しいかと尋ねたら、彼らは『もっと早い馬が欲しい』と言っていたでしょう」を思い出した
  • 創造的マネジメントの最大の障害は縦割りの事業部制


 本書は、どちらかというとハードウェア的なもの作りを念頭においているにも関わらず、述べられている内容は、最近のソフトウェア開発方法論にかなり近いところが面白かった。特に、プロトタイプを重視している部分。「作っては壊す」過程を繰り返す事が出来るのはソフトウェア開発の専売特許だと思っていたけれど、材料や方法を工夫すれば、ハードウェアでも同じ事が充分可能で、かつそれが有効だとのこと。

 もしかすると、ハードウェア設計とソフトウェア設計というのは、思ったほどには違わないのかもしれない。
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by fkmn | 2008-04-01 23:55 | 読書記録
【感想】3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代
3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書 (708))
Amazon.co.jp: 3年で辞めた若者はどこへ行ったのか—アウトサイダーの時代 (ちくま新書 (708)): 城 繁幸: 本

 前作「若者はなぜ3年で辞めるのか」に共感したので、本書も Amazon で見かけた瞬間についつい買ってしまっていた。自分のキャリアを考えるという意味では、いいきっかけになる本だと思う。

 内容としては、新しい平成的価値観で生きる「アウトサイダー」達の紹介を通して、大きな転換期を迎える時代の生き方を考える、というもの。本書の一貫した昭和的価値観叩きは、見ていてなかなか痛快だった(若干行き過ぎな感じも受けるけれども)。

 ただ、世の中には、この本で出てくるような平成的価値観では動かない若者も結構いるような気もしている。こんな記事(「Business Media 誠:「競争社会」に“待った”、強まる平等志向」)も出ているぐらいだし。

 とにかく、いろいろと考えさせられる本だった。
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by fkmn | 2008-03-26 23:55 | 読書記録
【感想】パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本
パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本 (アスキー新書 54) (アスキー新書 54)

Tech Mom from Silicon Valley」の中の人、海部美知さんの著書。いわゆるブログ本。

 前回のエントリの「おもてなしの経営学」とセットで扱われる事が多い本書だけど、僕もご多分に漏れず、2冊セットで一気に読んだ。

 で、ついつい、2冊を比較しての感想になってしまうんだけど、個人的には、こちらの「パラダイス鎖国」に軍配を上げたい。「パラダイス鎖国」というキャッチーな名称の問題提起に始まって、地に足の着いた論旨の展開とその一貫性、押し付けがましくない自説の主張など、読んでいて、とても心地よかった。

 携帯電話業界のような「パラダイス鎖国」の弊害をもろに受けている業界を眺めていると、同じく「パラダイス鎖国」状態でのほほんとしている日本の IT業界(特に SIの分野)についても、ついつい不安になってしまう。
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by fkmn | 2008-03-19 23:55 | 読書記録
【感想】おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由
おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 (アスキー新書 55)

 「 Life is beautiful 」の中の人、中島聡さんの著書。いわゆるブログ本。

 全3章構成で、第1章が本題の「おもてなし」について、第2章が『月刊アスキー』のコラムの再録、そして、第3章が『月刊アスキー』の対談の再録、という構成になっている。

 第1部は過去のブログエントリからの引用が多すぎて、第3部も、受け答えの内容に意外性がなくて、あまり新鮮味を感じる事が出来なかった。

 とはいえ、本書の内容については、共感する部分が多いことも確か。中島さんのブログを普段読まない人には、是非とも読んでもらいたい。逆に、普段から中島さんのブログをチェックしているような人は、読んでも得るものが少ないかもしれない。
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by fkmn | 2008-03-17 23:55 | 読書記録
【感想】アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣
アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣
Amazon.co.jp: アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣

システム開発に関わる人はみんな読めー。な一冊。

本書で一番印象に残ったのは、冒頭(目次よりも前)の次の一文。
"学ぶ価値のある知恵は全て学べ
学んだ知恵を活かして行動せよ"

ホント、この本に書いてある事は、学ぶ価値のある知恵ばかり。「アジャイル」という言葉を気にせずに、いろんな人に読んでもらいたい。


ちなみに、僕にとって「悪魔の囁き」が他人が言っている事のように思えないのは、ここだけの話。
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by fkmn | 2008-02-29 23:55 | 読書記録
【感想】ビッグバン宇宙論
ビッグバン宇宙論 (上)  ビッグバン宇宙論 (下)
Amazon.co.jp: ビッグバン宇宙論 (上): 本: サイモン・シン,青木 薫
Amazon.co.jp: ビッグバン宇宙論 (下): 本: サイモン・シン,青木 薫


 サイモン・シンの第3作。前2作に引き続いて、本書もとても読ませる内容だった。

 本書で取り扱われているのは、題名のとおり、ビッグバンとそこに至るまでの宇宙論の変遷について。第I章で、宇宙観が神話に基づいていた時代から、ギリシャ哲学者(ピタゴラスやエラトステネス)による宇宙観、天動説と地動説の対立と地動説が勝利するまでがさらりと流される。その後、相対性理論(第II章)、宇宙の膨張の発見(第III章)からビッグバンモデルと定常宇宙モデルの対立(第IV章)へと展開して、最後にビッグバンモデルの勝利(第V章)で完結する。

 感心したのは、分かりやすさ(取っ付きやすさ)の為の工夫がされているところ。例えば、各章の最後には、その章の内容が要約された「まとめ」のページがあるし、下巻の最後には用語集まである。「まとめ」は、この感想を書く場合にも便利だった(笑)。

 最新の宇宙論については、ほとんど触れられる事がないので(エピローグでインフレーション理論について触れる程度)、"マニア" な人にはちょっと物足りないかもしれない。けど、「科学」というものの性質を良く表すエピソードの数々に、僕自身には、かなり満足できる内容だった。

 これで、サイモン・シンは、数学と物理をテーマにした本を書いた事になる。ということで、今度は、化学か生物学をテーマにしたサイモン・シンの作品を読んでみたいと思うのは僕だけだろうか。本書の冒頭でも、「ビッグバン理論は、ダーウィンの自然選択説と同じように、基本的で重要かつ理解が容易だ」といった話が出てくるので、ぜひとも次は生物をテーマにした本を期待したいところ。


 最後に、おまけとして、本書の各部分に引用されている警句のうち、個人的に気に入ったものをメモっておきたい。

"物理学は宗教ではない。もし宗教だったなら、資金集めにこれほど苦労はしなかったろう。" - レオン・レーダーマン

"理論はもろくも崩れ去るが、優れた観測はけっして色あせない" - ハーロウ・シャプリー

"科学で耳にするもっとも胸躍る言葉、新発見の先触れとなるその言葉は、「ヘウレーカ!(私は発見した!)」ではなく「へんだぞ・・・」だ。" - アイザック・アシモフ
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by fkmn | 2008-01-09 23:55 | 読書記録
【感想】伝わる・揺さぶる!文章を書く
伝わる・揺さぶる!文章を書く (PHP新書)
Amazon.co.jp: 伝わる・揺さぶる!文章を書く (PHP新書): 本: 山田 ズーニー


 今まで読んできた文章法の本の中で、一番「頭を使う」本だった。この本といい、「おとなの進路教室」といい、山田ズーニーさんの著作は考えさせられるものが多い。

 本書では、数ある文章の種類の中でも「実用以上、芸術未満の領域」を対象にする、としている。
生きていくための必需品のような文章。「生活機能文」とも、「コミュニケーション文」とも言えるジャンル。本書では、それを扱う。
p. 32
ただし、実際に本書で扱われている内容は、単なる文章法に留まらない。むしろ、「考え方のヒント」とした方がしっくりくるような、文章作成の根本姿勢に関わる内容になっている。

 この本を読んだあとに、多くの読者数を獲得しているブログなんかをみると、確かに、この本で書かれていたような文章になっている事に気づく。重要なのは、論点を明確にする事。それに気づかせてくれただけでも、この本を読んで正解だったと思う。

 本書に書かれている事は、是非とも肉として体に染み込ませておきたい。そのためにも、もう2、3回は読み返してみようと思う。
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by fkmn | 2007-12-27 23:55 | 読書記録
【感想】ちょいデキ
ちょいデキ! (文春新書 591)
Amazon.co.jp: ちょいデキ! (文春新書 591): 本: 青野 慶久

 404 Blog Not Found:癒し系自己啓発書 - 書評 - ちょいデキ! から購入。

 著者の青野さんによる仕事術のTips集といった体裁の本。一つ一つは普通の事が書いてあるんだけど、これを全て実践できる人は、決して「ちょいデキ」というレベルじゃないと思う。というか、自分の仕事術について50個近くも項目を並べられる青野さんは、それこそ「スーパーデキ!」な人じゃないかなぁ、と読みながら思った。

 この本に書いてある事には、ほとんど賛成。けど、驚くような点もいくつかあった。

第三章 Q5. 裏技は反則だと思っていませんか?
第四章 Q9. メールを多用してませんか?
第五章 Q2. 本を全部読んでいませんか?
 これらは、最近までそう思い込んでいて改めた。
 特に、メールの使い過ぎは、ついついくせになってしまうので、気をつけている。メールよりも効果的な連絡手段は、場合によっていくらでもある、というのが、ここ最近の実感。
 本も、読んではみたけれど興味が持てない部分は、飛ばすことにした。最近読んだ読書術の本にも、その手の事が書いてあったし、このごろ積ん読本が多くなってきてしまって、あまり一つの本に時間をかけたくなくなってきたし。

第五章 Q7. 新聞のスポーツ欄をとばしていませんか?
第五章 Q9. テレビを見てますか?
 見出しをみてビックリした項目。でも、Q9. については、「見る番組を絞れ」という意見には賛成。「NHKスペシャル」と「ガイアの夜明け」ぐらいは見ておきたいかも。
 でも、やっぱり新聞のスポーツ欄は、あんまり読もうとは思わないなぁ。
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by fkmn | 2007-12-23 15:41 | 読書記録
【感想】日本人はなぜシュートを打たないのか?
日本人はなぜシュートを打たないのか? (アスキー新書 18)
Amazon.co.jp: 日本人はなぜシュートを打たないのか? (アスキー新書 18): 本: 湯浅 健二

 ここの書評を読んで興味を持ったので、読んでみた。これは、予想外のヒット。

 本書の中で著者は、サッカーを "本物の心理ゲーム" とし、そこで勝つ為には、攻撃守備共にリスクにチャレンジする姿勢が必要だと主張する。思わせぶりなタイトルとは裏腹に、ほとんどサッカーの話題に終始するのだけれど、自分としては、そこに日本の組織を重ね合わさずにはいられなかった。

 気になった点を以下に引用してみる。
個人は社会や集団を協力して支える構成要因だと考える、集団主義的な性質が目立つ日本人は、一般的に一人で責任を負う事に慣れていないと言えるかもしれない。だから「守り」の意識が強くなり、ゴールを決められる確率が極大になるような絶対的チャンスにしかシュートを打たないという傾向も強くなる。
p.004
なんだか一般論のようだけど、その体に染み付いた日本人的性質に苦しんだ筆者の言葉にはひどく説得力がある。

 個人的な考えだけど、そもそも、日本人はミスを避けるというよりも、ミスがある事をとても嫌う傾向があるとも思う。長所がある事を評価するのではなく、短所がない事を評価すると言い換えてもいい。例えば、「日本のモノ作り崩壊」といった見出しの記事が書かれるときは、なにかの製品(もしくはシステム)に欠陥が発見された場合に相場が決まっている。ソニーがここ数年魅力的な製品を生み出せていないような状況を指して「モノ作り崩壊」とは決して言わない。

 世の中のニュースを見ていて気になっていたところに、こういう文章が飛び込んできたので、自分としてはツボにハマった感じだった。

ボクは、天才スター選手を、時としてチームプレーのブレーキになってしまう存在とか、チーム戦術に取っての「諸刃の剣」などと呼ぶ事が多い。スター選手のマネージメントにおいてこそ、本当の意味でのコーチの腕が問われるのである。
p.029
いや、これも考えさせられる。ソフトウェアやシステム開発なんかは、特にスター選手に依存する部分が多い気がする。でも、戦後の日本は、スター選手を求めない集団プレーで成功を収めてきたわけで、その辺りの齟齬が今のシステム開発の閉塞感を生み出しているんじゃないだろうか?

 下手にサッカーと日本人を結びつけられずに、筆者がドイツへのサッカー留学中に直面せざるを得なかった自分の中の日本的縛りとそこから生まれたサッカー論に限って話題が展開するので、かえって自分の中で話を広げる余地を与えてくれる本だと思う。そういう意味では、(僕のような)サッカーをあまり知らない人にお勧めの本なのかもしれない。
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by fkmn | 2007-12-12 23:55 | 読書記録


とあるWebアプリケーションエンジニアの日記
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