カテゴリ:読書記録( 67 )
【感想】フラット化する世界
 質、量、ともに読み応えのある2冊(上下巻)。

 筆者によると、グローバライゼションは、既に2.0の段階を過ぎて、3.0に達しているという。
グローバリゼーション1.0の原動力が国のグローバル化であり、2.0の原動力が企業のグローバル化であったのに対し、3.0の原動力−これにたぐいまれな特徴を与えている要素−は、個人がグローバルに力を合わせ、またグローバルに競争をくりひろげるという,
新しく得た力なのである。
p. 23

 個人が直接的に世界市場に介入できるようになって、様々な事が変わった。インドや中国のような国にチャンスを与えて、イノベーションを加速する一方で、同じ力をテロリストにも与えて、9・11のような事件を引き起こしたと著者は指摘している。けれど、楽観や悲観が必要なわけではない。状況を認識して、変化に対応することが重要だ。

 実際のところ、僕の周りでも、仕事で日本に来ている中国人を見かける事が多くなった。ぼやぼやしていると、仕事を全部持っていかれそうだ。


フラット化する世界(上)フラット化する世界(上)
トーマス・フリードマン 伏見 威蕃

日本経済新聞社 2006-05-25
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フラット化する世界(下)フラット化する世界(下)
トーマス・フリードマン 伏見 威蕃

日本経済新聞社 2006-05-25
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by fkmn | 2007-09-19 23:55 | 読書記録
【感想】フューチャリスト宣言
Amazon.co.jp: フューチャリスト宣言 (ちくま新書 656): 本: 梅田 望夫,茂木 健一郎

 刺激的な本だが、この本に刺激を受けるのは危険だと思う。

 ネットの進化による未来の可能性。二人が主張していることは納得できるし、僕も同じような期待を持っている。自身の主張を、身をもって示そうとしている二人をぜひとも応援したい。

 けれど、二人の話をまともに受けすぎるとケガするな、とも思う。例えば、大学はもう終わっている、という話が出てくるけど、これを真に受けて大学に行くのを辞めるには、今はまだリスキーな時代だ。もちろん、徐々に副業で稼げる人が増えていくようになるんだろうとは思うんだけど。


 それから、蛇足かもしれないけど、二人があんまりシンクロしすぎているのも、読んでいてあまり面白くない部分だった。テレビの中で盛上がっている芸能人同士の内輪話を眺めているような、そんな印象を、読んでいる途中のところどころで感じた。
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by fkmn | 2007-08-29 23:47 | 読書記録
【感想】凉宮ハルヒシリーズ


 以前から友人に勧められていたので、とか、未だにニコニコ動画で名前を見かけるので、などといった諸々の理由(言い訳?w)から、小説版の凉宮ハルヒシリーズを読んでみた。

 一言でいうと、「個性的なキャラクターによるプチSF学園もの」という内容。「ドラえもん」を一度分解して再構成したもの、といってもいいかもしれない。配役は以下の通り。
  • 凉宮 ハルヒ:ガキ大将で、なにげに仲間思い(=ジャイアン)
  • 長門 有希:便利な万能キャラ(=ドラえもん)
  • 朝比奈 みくる:時間移動と萌え担当(=タイムマシン)
  • 古泉 一樹:ジャイアンのイエスマン(=スネ夫)
  • キョン:主人公兼語り部(=のび太)
短編と長編から構成されている点も、ドラえもんを彷彿とさせる。

 そして、この小説を読んでいてあらためて気づくのは、アニメ版の出来の良さ。小説を読んでいると、自然にアニメ版の場面やキャラクターの声が頭に浮かんでくる。きちんと原作の良さを引き出している映像作品っていうのは珍しいんじゃないだろうか。

 小説自身、とても読みやすくて、難しい事考えずにサクサク読める。趣味の読書には良いかもしれない。ただ、挿絵がアニメ調なので、電車の中で読むには勇気がいりそう(僕には無理でしたw)。

凉宮ハルヒの憂鬱(角川スニーカー文庫) 谷川 流
凉宮ハルヒの溜息(角川スニーカー文庫) 谷川 流
凉宮ハルヒの退屈(角川スニーカー文庫) 谷川 流
凉宮ハルヒの消失(角川スニーカー文庫) 谷川 流
凉宮ハルヒの暴走(角川スニーカー文庫) 谷川 流
凉宮ハルヒの動揺(角川スニーカー文庫) 谷川 流
凉宮ハルヒの陰謀(角川スニーカー文庫) 谷川 流
凉宮ハルヒの憤慨(角川スニーカー文庫) 谷川 流
凉宮ハルヒの分裂(角川スニーカー文庫) 谷川 流
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by fkmn | 2007-08-19 23:45 | 読書記録
【感想】生物と無生物のあいだ
Amazon.co.jp: 生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891): 本: 福岡 伸一


 茂木健一郎さんや弾さんが褒めているとおり、著者の福岡さんは、メチャクチャ文章がうまい。研究者としての生活を誇張なく描きながら、これほど魅力的な文書をかける人を、僕は他に知らない。生命科学等の話を抜きにして、純粋に、福岡さんの文章を楽しむためだけにこの本を読んでも、損ではないと思う。
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by fkmn | 2007-07-31 23:18 | 読書記録
【感想】2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?
Amazon.co.jp: 2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書 14): 本: 西村 博之

 久しぶりのヒット。かなり楽しめた。

 一言で言えば、「アンチWeb進化論」とでも言うような内容。言わずと知れた2ちゃんねる管理人のひろゆきが、Webの現状をバッサバッサと切り捨てていく。例えば、
Web2.0はマイナスイオンと同じ
p. 20
とか(もっとも、「Web2.0はBuzz Wordだ」という指摘は、いままでにもあったけど)。

 正直なところ、この本を読んで、「ひろゆきってヤな奴だなぁ」と思った。「ヤな奴」というのは、別に性格が悪いとか、そういうことではない(性格的な点で言えば、多分「良い奴」だと思う)。人が見ないようにしていたものや、あえて無視していた事を、空気を読まずに、ズバリ指摘してしまうところに「ヤな奴」だという感覚を抱いてしまう(たぶん、「時をかける少女」を見てうつになる人と同じ感覚)。

 本書の中で佐々木さんが指摘している通り、梅田望夫とは対照的。ひろゆきに囚人ゲームをやらせたら、最初から最後まで「裏切り」を選択するに違いない(梅田望夫は、当然、ずっと「協調」)。

 そんな感じで、他の本では読めないような話が満載で、かなり楽しい。弾さんとの対談も、放談といった雰囲気のフランクな仕上がりで、面白かった。「Web進化論」では物足りなかった人には、ぜひとも読んで欲しい。
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by fkmn | 2007-07-26 23:49 | 読書記録
【感想】リクルートのDNA—起業家精神とは何か

Amazon.co.jp: リクルートのDNA—起業家精神とは何か: 本: 江副 浩正

 意外なくらい語り口が謙虚だった。この手の経営者の述懐っていうのは、どこからしらに自慢が入ってくるのが常だけれど、本書はそのような部分が目につかなかった。基本的に自分自身の話は控えめ。その代わり、会社や部下やOBのことはよく褒める。社員を信頼して仕事を任せてきたからこそ、社員が成長して、優秀な人材を輩出してきたということが分かる。

 本書は、大まかに、江副さんの経営ノウハウ(前半)とリクルート史(後半)に分かれる。読んで直接的に役に立つのは、前半の部分かもしれない。けれど、読み物としては、やはり後半の方が面白い。最後の章が、失敗談で終わってしまうのはちょっと寂しい感じもするけれど。

 最後に、本書で一番印象に残った部分を書いておこうと思う。リクルートの社訓です。
「自ら機会を創り出し機会によって自らを変えよ」

メッセージが明確で、良い文章だと思う。
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by fkmn | 2007-07-21 23:16 | 読書記録
【感想】コピー用紙の裏は使うな!
a0057891_113955.jpgAmazon.co.jp: コピー用紙の裏は使うな!—コスト削減の真実: 本: 村井 哲之


 タイトル勝ちの本、と言ってもいいのかな?コスト削減の「トリビア集」的な本かと思って手に取ってみたら、中身はガチンコのコストマネジメント入門本だった。本当に「トリビア集」だったら、多分買ってなかったと思う。

 本書の本当のタイトルは、サブタイトルの「コスト削減の真実」という方。コストマネジメントの目的や要諦が、わかりやすい言葉でまとめられていて読みやすかった。書いてある内容に、ところどころ重複が見られたんだけど、多分そこは、それだけ重要な部分ということなんだろう。

 著者のブログ(なのかな?)に、本書の元になったと思われる記事があったので、気になる人はそちらを覗いてみても良いのではないかと思う。


 ちなみに、僕は(個人的に)コピー用紙の裏を使ってますw ただし、メモ用紙としてだけど。なので、著者の指摘するようなデメリットには出会ったことがなかったりする。
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by fkmn | 2007-07-17 23:03 | 読書記録
【感想】「法令遵守」が日本を滅ぼす
Amazon.co.jp: 「法令遵守」が日本を滅ぼす: 本: 郷原 信郎

 「”法”なんてものは、基本的に後手後手に回って対症療法的に作られたものだから、それを守っても、その場しのぎの対応しか出来ないよ」と読んだけれど、どうだろうか?

 そういう意味では、主張の内容に、「組織を強くする技術の伝え方」に通じる者を感じた。根本のところにあるものを理解しないと、本当に分かったことにはならない、というのは、法律や技術、文系や理系の枠組みにとらわれないものなんじゃないか。

 「Why」を意識することは分野に限らず重要だと、そういうことなんだろうな。
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by fkmn | 2007-07-09 23:17 | 読書記録
【感想】迷いと決断
Amazon.co.jp: 迷いと決断: 本: 出井 伸之

 出井さんの、CEO に就任から退任までの回想録といった趣の本。時系列に沿って、その時々で出井さんが考えていた事が綴られていて、いろいろ参考になる事も多かった。なんだかんだで、出井さんが CEO の間も、ソニーの業績は拡大を続けたわけで、やはり出井さんは優れた経営者だったんだなぁということを感じる。

 内容的に印象に残る部分は何点かあったんだけど、一番印象に残ったのが、以下の部分。
フォーチュン誌がこの件について、「出井は正しい決断をしながら、それをエグゼキューション(執行)しなかったことで求心力を失った」と書いていますが、まさにその通りだと思います。(p. 151)
本書のいたるところで、この「やりきれなかった感」を感じてしまう。本のタイトルにも、「迷い」と「決断」はあるけれど、「執行(実行)」の2文字は無い。
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by fkmn | 2007-06-07 22:56 | 読書記録
【感想】ラテン語の世界—ローマが残した無限の遺産

Amazon.co.jp: ラテン語の世界—ローマが残した無限の遺産: 本: 小林 標

 筆者のラテン語愛にあふれる本。愛があふれすぎて、所々苦笑してしまうところもあるけれども、決して嫌な感じではなく、むしろ微笑ましい。

 ラテン語の歴史的/社会的/文学的背景が体系的に網羅されていて、ラテン語入門としては、とても良い本だと思う。そして何より、筆者のラテン語への愛が行間から(時には直接的にw)にじみ出ているので、読み進めるうちに、いつの間にかラテン語がちょっと好きになっている不思議。

 個人的には、英語がラテン語とはそもそも関係のない言語だというのに驚いた。にもかかわらず、ラテン語起源の英単語は多く、そしてそれは現在も増え続けているらしい。

 いろいろと新鮮な発見がある一冊。
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by fkmn | 2007-05-07 23:24 | 読書記録


とあるWebアプリケーションエンジニアの日記
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