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【感想】ちょいデキ
ちょいデキ! (文春新書 591)
Amazon.co.jp: ちょいデキ! (文春新書 591): 本: 青野 慶久

 404 Blog Not Found:癒し系自己啓発書 - 書評 - ちょいデキ! から購入。

 著者の青野さんによる仕事術のTips集といった体裁の本。一つ一つは普通の事が書いてあるんだけど、これを全て実践できる人は、決して「ちょいデキ」というレベルじゃないと思う。というか、自分の仕事術について50個近くも項目を並べられる青野さんは、それこそ「スーパーデキ!」な人じゃないかなぁ、と読みながら思った。

 この本に書いてある事には、ほとんど賛成。けど、驚くような点もいくつかあった。

第三章 Q5. 裏技は反則だと思っていませんか?
第四章 Q9. メールを多用してませんか?
第五章 Q2. 本を全部読んでいませんか?
 これらは、最近までそう思い込んでいて改めた。
 特に、メールの使い過ぎは、ついついくせになってしまうので、気をつけている。メールよりも効果的な連絡手段は、場合によっていくらでもある、というのが、ここ最近の実感。
 本も、読んではみたけれど興味が持てない部分は、飛ばすことにした。最近読んだ読書術の本にも、その手の事が書いてあったし、このごろ積ん読本が多くなってきてしまって、あまり一つの本に時間をかけたくなくなってきたし。

第五章 Q7. 新聞のスポーツ欄をとばしていませんか?
第五章 Q9. テレビを見てますか?
 見出しをみてビックリした項目。でも、Q9. については、「見る番組を絞れ」という意見には賛成。「NHKスペシャル」と「ガイアの夜明け」ぐらいは見ておきたいかも。
 でも、やっぱり新聞のスポーツ欄は、あんまり読もうとは思わないなぁ。
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by fkmn | 2007-12-23 15:41 | 読書記録
【感想】日本人はなぜシュートを打たないのか?
日本人はなぜシュートを打たないのか? (アスキー新書 18)
Amazon.co.jp: 日本人はなぜシュートを打たないのか? (アスキー新書 18): 本: 湯浅 健二

 ここの書評を読んで興味を持ったので、読んでみた。これは、予想外のヒット。

 本書の中で著者は、サッカーを "本物の心理ゲーム" とし、そこで勝つ為には、攻撃守備共にリスクにチャレンジする姿勢が必要だと主張する。思わせぶりなタイトルとは裏腹に、ほとんどサッカーの話題に終始するのだけれど、自分としては、そこに日本の組織を重ね合わさずにはいられなかった。

 気になった点を以下に引用してみる。
個人は社会や集団を協力して支える構成要因だと考える、集団主義的な性質が目立つ日本人は、一般的に一人で責任を負う事に慣れていないと言えるかもしれない。だから「守り」の意識が強くなり、ゴールを決められる確率が極大になるような絶対的チャンスにしかシュートを打たないという傾向も強くなる。
p.004
なんだか一般論のようだけど、その体に染み付いた日本人的性質に苦しんだ筆者の言葉にはひどく説得力がある。

 個人的な考えだけど、そもそも、日本人はミスを避けるというよりも、ミスがある事をとても嫌う傾向があるとも思う。長所がある事を評価するのではなく、短所がない事を評価すると言い換えてもいい。例えば、「日本のモノ作り崩壊」といった見出しの記事が書かれるときは、なにかの製品(もしくはシステム)に欠陥が発見された場合に相場が決まっている。ソニーがここ数年魅力的な製品を生み出せていないような状況を指して「モノ作り崩壊」とは決して言わない。

 世の中のニュースを見ていて気になっていたところに、こういう文章が飛び込んできたので、自分としてはツボにハマった感じだった。

ボクは、天才スター選手を、時としてチームプレーのブレーキになってしまう存在とか、チーム戦術に取っての「諸刃の剣」などと呼ぶ事が多い。スター選手のマネージメントにおいてこそ、本当の意味でのコーチの腕が問われるのである。
p.029
いや、これも考えさせられる。ソフトウェアやシステム開発なんかは、特にスター選手に依存する部分が多い気がする。でも、戦後の日本は、スター選手を求めない集団プレーで成功を収めてきたわけで、その辺りの齟齬が今のシステム開発の閉塞感を生み出しているんじゃないだろうか?

 下手にサッカーと日本人を結びつけられずに、筆者がドイツへのサッカー留学中に直面せざるを得なかった自分の中の日本的縛りとそこから生まれたサッカー論に限って話題が展開するので、かえって自分の中で話を広げる余地を与えてくれる本だと思う。そういう意味では、(僕のような)サッカーをあまり知らない人にお勧めの本なのかもしれない。
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by fkmn | 2007-12-12 23:55 | 読書記録
【感想】フラット革命
フラット革命
Amazon.co.jp: フラット革命: 本: 佐々木 俊尚

 著者の佐々木さんの本は、いまいち構造化されていないので、僕にとっては読みにくい。にも関わらず、ついつい読んでしまうのは、著者のジャーナリストとしての立ち位置が明確で、ブレがないから。本書も、そんな僕の期待通りの内容だった。

 本書の概要は、プロローグに書かれている内容ほぼそのまま。
この本で書こうとしているのは、次の四点である。
フラット化とは、いったい何なのか。
なぜフラット化が起きているのか。
それはどのような組み替えを引き起こすのか。
そして、フラット化が生み出す新たな難問とは何か。
p. 3

 基本的に日本国内の話題が中心なので、「ネットの発達(フラット化)」という世界共通の話と「戦後社会の崩壊」という国内限定の話、およびその二つが混ざり合う事が原因で発生する話題がごちゃ混ぜになって、ちょっとややこしい。ただ、その分、似たような話題を取り扱う他の本と比べて、現実感がより強い。

 第四章は、丸々「ことのは事件」について割かれている。当事者でもある著者による事件経緯のまとめは、それだけでも読んでいて面白い。ただ、ネットの公共性というものを考えた場合に、それは人ごとではなくて、自分も考えなければいけない問題だという事にあらためて気づかされる。普段、ネットに接していると、そういうことを立ち止まって考える機会はほとんどないんだけれど。
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by fkmn | 2007-12-05 23:55 | 読書記録
【感想】ゲーデルの哲学
ゲーデルの哲学―不完全性定理と神の存在論 (講談社現代新書)
Amazon.co.jp: ゲーデルの哲学—不完全性定理と神の存在論 (講談社現代新書): 本: 高橋 昌一郎

 小飼弾さんが絶賛しスゴ本のdainさんが「岩波文庫で撃沈したが、本書から攻めたらすんなり入れた。」と言っていたので、ちくま学芸文庫の野崎本で沈没した僕でも読めるかと思って読んでみた(野崎さんの本も、丁寧に解説されてはいるんだけど、中盤あたりからついていけなくなった・・・)。

 結論から言うと、これを読んで、不完全性定理が証明した事のイメージはつかめた。と同時に、弾さんが「15歳の頃不完全性定理を見てしまって、一週間飯がのどを通らなかったことがある」と言った理由も分かった。こうまで見事に人類の限界を示されたりしたら、そら確かにショックですよ、お兄さん。

 なかなかに罪深い(?)定理ではあるけれども、やっぱり、イメージだけでも掴んでおいて損はない話だと思う。今度は、また、野崎本にチャレンジしてみようかなぁ。
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by fkmn | 2007-12-02 23:55 | 読書記録
【感想】暗号解読
暗号解読 上巻 (1) (新潮文庫 シ 37-2)  暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)
Amazon.co.jp: 暗号解読 上巻 (新潮文庫 シ 37-2): 本: サイモン・シン,青木 薫
Amazon.co.jp: 暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3): 本: サイモン・シン,青木 薫

 サイモン・シンの前作「フェルマーの最終定理」があまりにも素晴らしかったので、ついつい買って読んでしまった。

 本書で扱われている内容は、「帯」にあるとおりカエサル暗号(シーザー暗号)から量子暗号までと幅広い。暗号技術の歴史を概観するのに過不足無い一冊だと思う。

 特に、Diffie-Hellman や RSA 暗号が、イギリスで独自に発見されていたという事は、本書を読んで初めて知って驚いた。その他にも、エニグマやらナヴァホ兵やら、いろんな話満載で面白い。

 サイモン・シンの取材力と文章力(そして訳者の翻訳力)は、本書でも健在で安心した。けれど、さすがに「フェルマーの最終定理」には負けるかな、というのが正直な感想。「暗号解読」は、小さなトピックの集まりで、全体としてのまとまりに若干欠けている。

 あと、明確な不満点が一つ。上下巻に分冊されてしまっているため、上巻の部分の補遺が、下巻に収録されてしまっている事。なので、上巻を読んでいて、補遺が示されている部分でそれを読もうとしても、読む事が出来ない。これは結構イライラした。上巻の部分の補遺は、上巻に収録してしまうか、そうでなければ、いっその事、分冊しないで欲しかった。
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by fkmn | 2007-11-24 23:55 | 読書記録
【感想】スーパーマリオギャラクシー
スーパーマリオギャラクシー
Amazon.co.jp: スーパーマリオギャラクシー: ゲーム
スーパーマリオギャラクシー(公式サイト)

 良い意味で期待通りの出来。さすが任天堂は期待を裏切らない。

 ゲーム周りは、基本的にマリオ64を踏襲していて、最初からすんなり入り込めた。この辺は、マリオギャラクシーが凄いというより、10年以上も前にこのシステムを作り上げたマリオ64のスタッフが凄いというべきだろう。

ただ難点もいくつか。

その1:小さい星での操作がしにくい
 小さい星を歩いていると、すぐに天地が逆転してしまって、どっちにスティックを倒せばどっちに歩くのかがとても分かりにくくなってしまう。スティックの操作性を改善するなり、カメラを工夫するなりして欲しかった。

その2:カメラ操作がしにくい
 その1とちょっと重複するんだけど、カメラの操作に難あり。ふと視点を変えたくなった時に、カメラを操作できない事が意外と多い。それと、カメラを操作する為にはWiiリモコンの十字キーまで指をのばさないといけないのもマイナス。


 でも、まぁ、そんなのが気にならないくらい面白いのも事実(笑)。
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by fkmn | 2007-11-20 23:55 | ゲーム
【感想】ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
Amazon.co.jp: ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687): 本: 梅田 望夫

 これからの世代が進むべき道とその走り方を示した一冊。ウェブ云々よりも、もっと大きな視点の話として捉えた方がよい本かもしれない。

 今の時代は、言ってみれば、組織や個人のあり方が、イノベーションのジレンマ的パラダイムシフトを迎えている時代なのかもしれない。大企業のような大きな組織が持続的イノベーションだとすると、個人やオープンソースのコミュニティは破壊的イノベーションに喩えられる。

 特に、ニコニコ動画なんかを観ていると感じるのは、大企業が潤沢なリソースを費やして「作り上げる」ものより、個人が「作ってみた」ものの方が格段に面白い事。作品の進化がリアルタイムに見えるスピード感には何とも言いがたい感慨がある。もちろん、大企業の作ったものの方が従来的な意味での「質」は高いんだけれども、ツールによって個人と企業の差が埋まってきた今では、そういう「質」以外の部分が大事な気がする。

 そんな流れの中で、大組織は、小組織にその存在意義を問われる場面が多くなってくるんだろう。そういう意味では、大企業にいるにしてもそれなりのリスクに対する覚悟が求められるのがこれからの時代なんだと思う。

 一番怖いのは、「三十歳から四十五歳」という大切な時期を無自覚に過ごしてしまう事(p.189)。それだけは、絶対に避けたいと思う。
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by fkmn | 2007-11-13 23:55 | 読書記録
【感想】ローマ人の物語 最後の努力
最後の努力 (ローマ人の物語 13)
Amazon.co.jp: 最後の努力 (ローマ人の物語 13): 本: 塩野 七生

 この巻で述べられるのは、ディオクレティアヌス帝とコンスタンティヌス帝の治世。「3世紀の危機」をなんとか乗り越えた後に待っているのが、国内の主導権争いという、ある意味ベタな展開。そして、国を存続させる為の施策(元首政から絶対君主制への移行、分割統治、キリスト教の公認)が、ローマからローマらしさを奪い、ローマの滅亡へと向かう。ローマの向かう先を知っている人間からすると、なんとももどかしい展開が続く。

 この巻で個人的に一番印象的だったのが、コンスタンティヌス帝の凱旋門の浮彫。筆者は、これまでの時代のものと比べて「稚拙」と評しているが、実際に本書の画像を観ると、これが本当に「稚拙」としか言いようがないのに笑ってしまう。文明の退化というものをあらためて実感させられる画像だと思う。もっとも、ローマ崩壊後に暗黒時代を迎えるヨーロッパにとっては、これぐらいの退化は生易しいものなのかもしれないが。

 そして、本書の中にでてくる一文。
これほどまでして、ローマ帝国は生き延びねばならなかったのであろうか
これには激しく同意しつつ、我が身を省みらずにはいられない。日本はどうなのよ、と。2000年後に(既に滅びた)日本を研究する人がいるとして、その人物は同じ感想を日本に対して抱くのではないだろうか。そう考えると、なんとなく当時のローマ人の心情も分かってくるような気がする。
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by fkmn | 2007-11-03 12:10 | 読書記録
【感想】ローマ人の物語 迷走する帝国
ローマ人の物語 (12) -迷走する帝国
Amazon.co.jp: ローマ人の物語 (12) -迷走する帝国: 本: 塩野 七生

 今後のローマ人の物語文庫版は1年に単行本版1巻分のペースでの出版、ということで、そんなペースに付き合ってられなくなって、図書館で単行本版を借りてきた。残すは、今回の「迷走する帝国」を含めて4巻分なので、最後まで一気に読んでしまうつもり。

 ということで、第12巻の「迷走する帝国」の感想。


 この巻で述べられるのは、五賢帝時代を終え、いわゆる「3世紀の危機」と呼ばれる時代の話。苦しんでいるローマ人の皆さんには申し訳ないが、安定した五賢帝時代よりも、こちらの3世紀の危機の時代の方が、読者としては面白い。

 特筆すべきなのが、皇帝の入れ替わりの早さ。五賢帝時代は84年間で五人しかいなかった皇帝が、この時代は73年の間に22人の皇帝が入れ替わる。しかも、ほとんどが謀殺。皇帝がちょっと気に食わないとすぐに殺してしまう様子を見ていると、「皇帝の無駄遣い」タグでも張りたくなってくる。他にも、皇帝就任直後に老衰で死んだタキトゥスや、落雷で死んだカルスなど、この時期のローマは呪われていたんじゃないかという気にすらなってくる。

 ただ、いろいろな皇帝が登場するだけあって、中には面白い皇帝もいたりする。個人的には、見習いの訓練中に勢い余って大隊長までなぎ倒したマクシミヌス・トラクスなんかがお気に入り。

 他にも、帝国の三分割から再統合までの話も、なかなかに面白い。事態を収拾したアウレリアヌスの皇帝就任期間がもう少し長かったら、以後のローマも、もう少しどうにかなっていたような気がするのに、やっぱり謀殺されてしまう。ホントにもったいない。

 この巻を読むと、安定した治世の為には、指導者層が安定していることが必要だということがわかる(逆に、世の中が安定しているから指導者層も安定する、とも言えるのかもしれないが)。日本も、一人の総理大臣に、もう少し長めの時間をやっても良いんじゃないかなぁ。
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by fkmn | 2007-10-29 23:55 | 読書記録
【感想】フェルマーの最終定理
フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
Amazon.co.jp: フェルマーの最終定理 (新潮文庫): 本: サイモン シン,Simon Singh,青木 薫

 まさかこの手の理系読み物で涙目になるとは思わなかった。まだ読んでいない人は、ぜひとも読んだ方がいい。

 本書で特にすごいのは、科学的興味を沸き立てる話題と感情に訴えかける話題が両立していること。数学的な話題に惹かれて読み進めていくと、いつの間にか話題は人間ドラマに移り、その人間ドラマに夢中になっているうちに、話題は数学へと移っていく。終盤のワイルズのくだりはなんとも言えない盛り上がりを見せる。いや、すごい。

 これはぜひとも、サイモン・シンの別の作品も読まなきゃいかん、ということで、今は通勤電車の中で「暗号解読」を読んでいる。
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by fkmn | 2007-10-23 23:55 | 読書記録


とあるWebアプリケーションエンジニアの日記
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